画面右上に款記があって、瀧和亭の先生であった椿椿山が北宋画家の筆意にならって描いた「旧本」を、臨模した作品であることがわかります。後期高齢者の身にしみるような七言絶句が一緒に書かれえていますから、お馴染みの戯訳で掲げておきましょう。
凛りんとした艶つや 枝まばら 秋の光に擢ぬきんでる
茅屋ぼうおくに座し眺めれば 俗なき幽趣に昇華する
摘んでモジャモジャした鬢びんに 簪かんざしみたいに差してみた
白髪頭しらがあたまをその黄菊 笑っているのか――恥ずかしや!!
「斗酒なお辞さぬ益荒男のような力強さ」もそのはず、もともと酒器であったらしく、かの酒仙詩人・李白の字 あざな ・太白を借りて「太白尊」とも呼ばれました。「尊」とは「樽」と同じ意味で、お酒を入れる容器のことです。李白尊者という意味じゃ~ありません。 このような器形を吐魯瓶 ...
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