しかし、こんな映画がこれからのベクトルなら、俺にはとても無理だという気持ちに陥りました。ヤッパリ俺は「笛吹童子」や「GIブルース」が性にあっているんだと思いつつ、館をあとにしたものでした(笑)。
実際のマリエンバートはチェコの温泉保養地だそうですが、撮影に使われたミュンヘン・ニンフェンブルク城のフランス庭園が、日本の庭園や庭とあまりにも違っていたことを思い出すだけです。同じ鑑賞・逍遥するための空間でありながら……。
泥棒容疑の男が警官に職務質問され、「その時間なら『去年マリエンバートで』を見ていた」と容疑を否認すると、「それじゃ、その筋を言ってみろ」と追及される。当然男は答えられず、本当に逮捕されちゃったというジョークがあるそうです。僕に映画を断念させ、美術史へ進めてくれたのは、実に巨匠アラン・レネだったのです(笑)
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