2018年2月25日日曜日

横浜美術館「石内都展」と山口百恵5


しかし関心の的はもっぱら木村伊兵衛でしたので、またもやこの写真集を手にとることなく、そのうち忘れるともなく忘れてしまいました。そして結局、木村伊兵衛展もいろいろな理由で、ポシャッてしましました。

この「石内都 肌理[きめ]と写真」は、館長である逢坂恵理子さんが、みずからチーフ・キューレーターとなって企画した特別展のようです。すごいなぁ! うらやましいなぁ!! いつか僕も静嘉堂文庫でこういう風にやってみたいなぁ!!! 

逢坂さんは「肌理」というテーマのもと、従来とは異なる視点で構成することを試み、「横浜」「絹」「無垢」「遺されたもの」という4章仕立てにまとめています。これよって、40年間のバラバラに見える石内都の仕事が、一つのパースペクティブのうちにきっちり収まり、会場をあとにする鑑賞者を、自分もその延長線上にいるんだという感覚で満たしてくれるのです。「肌理」は逢坂さんが見出した見事な補助線です。

このおススメ特別展を、テルモ生命科学芸術財団がサポートしていることも、ぜひ書き添えておきたいと思います。この公益財団法人が、本来専門とする医療分野だけでなく、芸術にも支援を惜しまないというのは、何と素晴らしいことでしょうか。両者の融合が、現代ほど強く求められる時代はありません。


0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。

静嘉堂文庫美術館「川喜田半泥子私論」7

翌日はお馴染みの河野トーク、演題は「福田豊四郎 北国の抒情」、この郷愁の画家について持論を吐露していたら、絶筆の「紅蓮の座・池心座主」にたどりつく前に、タイムアップとなってしまいました。 この日の午前中はフリーだったので、前から訪ねてみたいと思っていた石水美術館への...