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2020年7月7日火曜日

七夕1


 

 今日は七夕、誰でも織姫・彦星の伝説を思い出すロマンチックな夜を迎えます。静嘉堂文庫美術館の通用門を出て急な坂道を下りていくと、岡本公園民家園があります。先月からその門前に大きな七夕飾りがしつらえられました。風にそよぐ竹と短冊をながめていると、コロナ禍だろうとパンデミックだろうと、ちゃんと季節は巡っているんだとホッとします。
毎度おなじみ渡部英喜さんの『漢詩歳時記』から、七夕のロマンスをたたえた「古詩十九首 其の十」を和歌調戯訳で紹介しましょう。この古詩は、前漢の枚乗[ばいじょう]という詩人の作品とも、作者不詳ともいわれているそうです。渡部さんの解説はちょっと専門的ですが、とても興味深いので、戯訳に続けてそのまま引用しておきましょう。

2020年7月6日月曜日

出光佐千子氏インタビュー3



すでにお知らせしたように、2022年秋、静嘉堂文庫美術館は丸の内の明治生命館へギャラリーを移すことになっています。出光美術館とはご近所さんになるわけです。その発表に先立って、常務の安藤さんと一緒に僕は、出光美術館にご挨拶にうかがいました。
あらあら説明が終わると、出光昭介理事長は、「それはおめでとうございます。ぜひ丸の内の美術館同士でコラボ展をやりましょう。両方の美術館を巡ると、一つのテーマが完結するような企画など、いろいろ考えられますね」とおっしゃる。僭越ながら、さすが出光理事長だと、私立美術館新参者の僕は深く感じ入ったのでした。
このインタビューのほか、本会報には、「望郷の深江芦舟『草花図屏風』――國華清話会第27回特別鑑賞会講演から」と「『國華』の図版に心血を注いだ日本画家――栃木県立美術館<菊川京三の仕事――『國華』に綴られた日本美術史>展講演会から」という2本の講演録が載っています。恥ずかしながら、二つとも僕の講演――いや、口演なんです。つまりこの『國華清話会会報』35号は、饒舌館長特集号だといってもいいのかな?()

2020年7月5日日曜日

出光佐千子氏インタビュー2


とくに僕にとって、プライス・コレクションを飾る円山応挙筆「懸崖飛泉図屏風」を、はじめて『國華』に紹介したことは忘れることができない思い出です。この傑作が出光美術館に収まることになったわけですから、こんなうれしいことはありません。
出光コレクションの基礎を創った出光佐三店主は、素人が余技で描いたようなおっとりとした絵を好まれ、応挙のような技巧のすぐったものには、あまり関心を向けなかったそうです。事実、出光佐三コレクションに応挙作品は1点もないとのことです。
ところがこのたび、伊藤若冲の傑作ほか、応挙やその弟子たちの作品、そして江戸琳派の系統を補う優品が加わることになったわけです。出光さんは「出光美術館のコレクションですっぽり抜け落ちていた部分が補われて、厚みが増すことになりました。うれしい限りです」とおっしゃっていますが、まさにその通りだと思います。

2020年7月4日土曜日

出光佐千子氏インタビュー1


伝統をしなやかに受け継いで――出光美術館館長・出光佐千子氏インタビュー――(『國華清話会会報』35号)
 前回に続いて、もう一人の女性館長を紹介しましょう。去年春、出光美術館の館長に就任した出光佐千子さんです。以前アップしたことがある『國華清話会会報』の最新号に、インタビュー記事が載っています。インタビューアーは? 恥ずかしながら饒舌館長です。
出光さんはずっと出光美術館学芸員と青山学院大学文学部准教授という二つの仕事をされてきましたが、突然ご尊父から館長職を振られて、最初はまたいつもの冗談だろうと思ったそうです。お話は池大雅に関する博士論文から始まって、このたび出光美術館に入ることになったエツコ&ジョー・プライス・コレクションへと移っていきました。出光さんも僕も、プライスご夫妻には大変お世話になってきました。

2020年7月3日金曜日

美術館の未来を担う女性たち9



その後の報道によると、結局企画のウェブサイトからは写真がすべて消え、「本ページは公開を終了しました。次回以降の連載については、さまざまなご意見、ご指摘を重く受け止めて、改めて検討していきます」というコメントが掲載されているそうです。
読売新聞と美連協は、「刀剣女子」や「歴史女子(歴女)」や「鉄道女子(鉄子)」から連想し、軽いノリでネーミングを考えたにちがいありません。しかし時代はものすごいスピードで変化していることを、改めて思い知らされました。
ちょうどこの「美術館の未来を担う女性たち」を「饒舌館長」にアップロードしているところだったので、3人の女性館長はこの企画と炎上をどのように感じていらっしゃるか、お聞きしてみたいなぁとも思いました。
このように変化している時代にあって、女性美術史研究者が嫌う「閨秀画家」という言葉はけっして使うまい、必ず「女性画家」と言うようにしようと心に誓ったことでした。これから「閨秀画家」は絶対許されなくなることでしょう。いや、これまでも許されていなかったのかな()

2020年7月2日木曜日

美術館の未来を担う女性たち8



ところがネット上では、「若い女性を<無知>の象徴として扱っている」「女の子を鑑賞するオジサンの目線でしかない」「美術と美術館を冒涜するものだ」「美術館をダシにつかったタレント・プロモーションじゃ~ないのか」といった批判が上がり炎上したようです。
ネットには、『美術館の不都合な真実』<新潮新書>を著わした古賀太さんの批評がアップされていて、さすがたくさんの美術展をコーディネートした古賀さんはいいことを言うなぁと感じ入りました。「美術館女子」からは読売の必死さが伝わってくるとしても、コロナ禍を機にソーシャルディスタンスを取りながら、以前よりも落ち着いて名画や名作を見ることができるという、観る側にとってよい面も生まれてくるというのです。
もっとも僕には、「饒舌館長」のページビューを飛躍的に増やすような刺激的感想もとくに思い浮かびませんでした。

2020年7月1日水曜日

美術館の未来を担う女性たち7



僕はこの鼎談を読んでみずからを顧み、忸怩たるものを感じるとともに、穴があったら入りたいような気持になり、ちょっと落ち込まないではいませんでした。彼女たちにはしっかりとした哲学が存在し、高い理想があり、みずからを律する倫理がそなわっていたからです。しかし今夜、一杯飲めば落ち込みなんかすぐ治っちゃうことでしょう。
ヤジ「だから男のオマエじゃ~駄目なんだ!!
女性美術館館長といえば、先日、読売新聞と美術館連絡協議会――通称「美連協」のコラボレーション企画「美術館女子」が読売新聞オンラインで配信されると、ソク炎上したようですね。
AKB48チーム8の人気タレント小栗有以さんが、東京都現代美術館を訪れた様子を写真中心に紹介し、「若い女性は『インスタ映え』に夢中」といった文章が添えてあったそうです。

コロナ禍によって大きな被害を受けた美術館業界を、ふたたび活性化しようとするプロジェクトなのかなと思いましたが、僕が興味を掻き立てられた最大の理由は、以前AKBのディレクターをやっていたからです。AKB? 秋田県立近代美術館ですよ()


絶滅写真作家(!?)杉本博司さんの魅力を改めて感じさせてくれる特別展が竹橋で開催中です!!18

    けだもののみち きわめきて いまのひとひととは言えどいまもけだもの     喜怒哀楽いろ ん な話おもしろし醒めては果てん夢のまた夢   アテナイであてもないのに戦 いくさ かなマケドニアには負けられまへん   杉本絶滅写真の集大成ともたたえられるべき特別展です。じつに素...