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2022年8月7日日曜日

出光美術館「板谷波山」1

 

出光美術館「生誕150年 板谷波山」<821日まで>

 板谷波山――尊敬してやまない近代の陶芸家です。作品がきわめて個性的であり、一見して波山だ!!とすぐわかります。波山はファインアートとしての陶磁器を完成させた近代的芸術家であり、陶工ではありませんでした。伝統的な技法を継承する技術者ではなく、新しい美を創造する芸術家であるという矜持から、重要無形文化財保持者、つまり人間国宝としての指定を断ったそうです。波山の立ち位置をよく現わしているではありませんか。

僕が文化財保護審議委員をやっていた2002年、波山の「葆光彩磁珍果文花瓶」(泉屋博古館蔵)と宮川香山の「褐釉蟹貼付台付鉢」(東京国立博物館蔵)が同時に重要文化財に指定されました。

2022年8月6日土曜日

東京都美術館「芸術✖力」4

 

しかしながら、46200円にして4㎏あるこの図録が、ミュージアムショップで果たして売れるものでしょうか?

こんな疑問を抱く方がいらっしゃるかもしれませんが、調査編集に関係した一人として、1冊はゼッタイ売れると思います。かつて静嘉堂文庫美術館ミュージアムショップで、拙著『琳派 響きあう美』が売れたことがあったんです!! しかも2冊も‼ この拙文集だって、定価9000円にして1.2㎏あるんですから() 

この拙文集もまた「残部僅少」です――「残部僅少」なんじゃないかな?――いや、間もなく「残部裁断」となっちゃうのかな?() 


2022年8月5日金曜日

東京都美術館「芸術✖力」3

先に「もちろん国宝に指定されたにちがいない『平治物語絵巻』も出陳されているそうです」と伝聞体で書いたのは、まだ見ていないからなんです。先日アップしたギックリ腰がようやく癒えたと思ったら、BA57波とこの暑さです。少し収まったら必ず出かけたいと思います。

しかしミズテンで書いちゃったのは、「芸術×力」が先にアップした『ボストン美術館日本美術総合調査図録』の一部を反映したような特別展だからです。それだけじゃ~ありません。ミュージアムショップで、この図録そのものを売っているんです。


2022年8月4日木曜日

東京都美術館「芸術✖力」2

 

わが国では、東京国立博物館が「六波羅行幸の巻」を、そして静嘉堂文庫美術館が「信西の巻」をコレクションしています。東京国立博物館本は国宝になっていますから、ボストン美術館本も当然国宝になるべき一巻なのです。

静嘉堂文庫美術館本は重要文化財ですが、これも当然国宝になるべき一巻ということになります。しかもこれは国内にあるわけですから、ソク国宝にバージョンアップすることが可能ではないでしょうか?

 ヤジ「いくら静嘉堂のディレクターをやっているからといって、我田引水に過ぎる!!

「平治物語絵巻」が合戦絵巻の傑作中の傑作であることは疑いありません。あの王朝ロマンを視覚化した様式であるやまと絵が、典型美へと高められています。しかしそれと同時に、鎌倉リアリズムの影響を受けている点に、興味尽きないものがあります。リアルに受けている点に……(笑)

2022年8月3日水曜日

東京都美術館「芸術✖力」1

 

東京都美術館「芸術✖力 ボストン美術館展」<102日まで>

 いま東京都美術館では、「芸術×力」と題するボストン美術館名品展を開催中です。わが国に遺っていれば、もちろん国宝に指定されたにちがいない「平治物語絵巻」も出陳されているそうです。

「人々御苦労平治の乱」(!?)をモチーフにした軍記物語『平治物語』を絵巻物に仕立てた傑作で、鎌倉時代中期の制作と推定されています。もともとは15巻くらいの大絵巻物だったようですが、現在遺るのはその一部で、ボストン美術館が所蔵するのは「三条殿夜討の巻」――もっとも劇的で興奮させられる一巻です。

2022年8月2日火曜日

ボストン美術館日本美術総合調査図録9

 

2001年のときは、スクワム・レイク湖畔のサンドイッチ・ギャラリーという店で、シノワズリー調のカップ&ソーサーを求めました。いまも愛用していますが、あとでオランダのペトラス・レグという窯の出来であることが判って、さらに愛着がわきました。このことは、『國華清話会会報』に書いたことがありますが……。

4年間にわたる実に楽しきボストン調査旅行ではありました。鹿島美術財団をはじめ、お世話になった方々に心からの感謝を捧げたいと思います。というわけで、すでにお名前をあげた方々と一緒の旅でしたから、皆さんが期待する「こころの風景」みたいな赤ゲット珍事は一つも起こりませんでした()

2022年8月1日月曜日

ボストン美術館日本美術総合調査図録8

 

 もう一つ忘れられない思い出は、スクワム・レイクへの週末避暑旅行です。今は大英博物館のキューレーターをつとめているニコル・ルマニエール・クーリッジさんが、招待してくれたんです。ボストンの北に位置するメーン州にスクワム・レイクという湖があり、そのなかにあるロングアイランドという島にサマー・ハウスをお持ちなんです。4回の調査とも中日なかびの週末に、3人で押しかけました。

1998年は河合さんが運転するレンタカーで出かけました。ニューベリー・ストリートの紫藤廬というチャイニーズ・レストランでドンチャカやった翌朝だったこともあり、さらに怖いものがありました。ウソかホントか、河合さんは運転しながら寝ちゃうんです(!?)

荻生徂徠の賛酒詩がスゴクいい❣❣❣ 『荻生徂徠全詩』3<東洋文庫>饒舌館長ベストテン 8

  荻生徂徠「春日、君瑞・叔潭・潮師・子和集う。韻を青の字に分かたる」  江戸城南の草の色 色づき始める青々と……  二月の春風 芳しく 我が楊雄 ようゆう の 庵 いお に 吹く  侯芭 こうは の ごとき弟子が酒 一本 下げて来ないなら  『玄経』著者が住む辺も もの寂 しか...