2023年8月7日月曜日

日経「こころの玉手箱」9

 

 もう一つ思い出すのは……。初日の夕食はトランジットの時間を利用して、西安飛行場レストランでとりました。西安ビールで盛り上がり、終ってトイレに行くと、便器の前に「上前一小歩 文明一大歩」と書いたプレートが貼ってあります。「もう一歩チョット前へ それは中華文明の大なる一歩となる」というわけです。大躍進時代や文革時代における標語の伝統が、こんなところにも生きているんだなぁと妙に感心しました。

そのとき思い出したのは、ニューヨークのBYOレストランのトイレで見た Your Honest John is not so long as you expect という貼り紙でした。アメリカン・ジョークの傑作だと、これまた妙に感心したものでした。


0 件のコメント:

コメントを投稿

出光美術館(門司)「琳派の系譜」7

愛用する『能・狂言事典』(平凡社 1987年)から、「高砂」の「鑑賞」を引用することにしましょう。 編者のお一人である羽田昶さんは、能謡曲にまったく無知であった僕を親切に教導してくださった恩人です。 「光琳と能」「宗達と能」といった拙論をまとめることができたのも、ひとえに羽田さん...