この黒田清輝「裸体婦人像」腰巻き事件で思い出すのは、かつて読んだ『長谷川町子の漫畫大會 町子・戦中の仕事』(小学館 2016年)にあったエピソードですね。かの長谷川町子さんには毬子まりこさんという3歳年上のお姉さんがいました。
毬子さんは画家をめざして藤島武二に師事しましたが、家計が苦しかったため、菊池寛などの小説に挿絵を描いて一家を支え、その後、子ども向けの雑誌に活躍の場を移しました。戦後、町子さんの『サザエさん』の連載が始まると、それを単行本として出版するため「姉妹社」を設立して社長の座につきました。
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