徐寅が奥さんとラブラブだったことは最初に書いたとおりですが、その奥さんに捧げた七言律詩が唐末五代にあることも驚きです。『詩経』<国風>ならいざ知らず……。その注記によると、奥さんのアザナが「月君」で、姓が「月」じゃ~なかったようですが……。
徐寅「月君に贈る」
池からやって来て心 もってるみたいなハスの花
過去・今・未来の俗界の 一時に醒める馬鹿な夢
彼女は神様くださった 尊い尊勝陀羅尼経
彼女は釈迦牟尼くださった 貴い金剛般若経
行ない立派で読書好き 女性の道をよく守る
銀の屏風に顔[かんばせ]を 描けばきっと素晴らしい
機[はた]織りだってお手のもの 白魚みたいな指先で……
織姫星[おりひめぼし]が部屋のなか 光を放っているようだ
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