2020年8月26日水曜日

諸橋晋六『不将不逆』1



 諸橋晋六氏は三菱商事の社長・会長をつとめ、また静嘉堂文庫美術館の2代目館長として活躍されました。すでにアップした『大漢和辞典』を著わした諸橋轍次先生の三男として東京に生まれ、2013年、90歳でお亡くなりになりました。お会いしたことはありませんが、一度ぜひお話を聴きたかったなぁと思わせる日本人の一人です。
『不将不逆』という晋六氏の言葉を集めた小型ブックを読んでから、ずっとそう思ってきました。奥付には「2013年9月発行 三菱商事株式会社」とあるだけですから、お亡くなりになったとき、きっと親しかった方々への配り物にされたのでしょう。内表紙を開くと、本のタイトルにもなっている「不将不逆」という四文字が大きく印刷されていて、つぎのように解説されています。


0 件のコメント:

コメントを投稿

サントリー美術館「NEGORO」12

   この狩場明神に導かれた弘法大師が、紀伊国境を流れる吉野川のあたりにたどり着いたとき出現したのが丹生明神です。丹生明神はその山域の地主神で、大師に高野の地を示して差し出したと弘法大師伝に書かれているそうです。 丹生明神はイザナギとイザナミの娘ともされる女神ですが、本図では十二...