六田知弘写真集『仏宇宙』(生活の友社 2020)
六田知弘さんは僕が大好きな写真家です。はじめて僕が「あぁいい写真家だなぁ」と感じたのは、2011年、繭山龍泉堂さんで開かれた写真展「雲岡 仏宇宙」を拝見したときでした。しばらくして、江戸絵画の新収品を見せてもらいにロンドン・ギャラリーさんをお訪ねすると、偶然ご本人がそこでお仕事をされており、親しく挨拶を交わしたのでした。
その後、『國華』でも撮影をお願いしましたが、「小川一真の作品が載る『國華』に、自分の写真を掲載してもらえるなんて、こんな名誉なことはありません」と謙遜されているとお聞きして、その人柄にも心底惹かれるものがありました。
最近、『國華』1489号に筑波大学の八木春生さんが寄稿してくれた論文「雲岡石窟第十一窟の造営について」の図版も、六田さんの写真でしたが、あまりのすばらしさに、便利堂さんにお願いしてコロタイプにしてもらったのでした。
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