2019年12月16日月曜日

三菱一号館美術館「印象派からその先へ」2



「僕の一点」はオーギュスト・ルノワールの「森の散歩道」、またのタイトルを「ル・クール夫人とその子供たち」という作品です。キャプションに1870年作とありましたから、ルノワールは弱冠29歳、我が国立西洋美術館所蔵の傑作「アルジェリア風のパリの女たち」よりさらにさかのぼる、ごく初期の作品です。

まだ印象派風の筆蝕分割も見られず、一見ルノワールの作品とは分かりませんが、モスグリーンの画面に得もいえぬ微かな光が感じられて、すごくいいんです!! 何よりも小さなタブローなので、我が家の玄関にも飾れそうなのが、すごくいいんです!!(笑)

さらに、思い出につながる「僕の一点」をあげさせてもらえれば、カミーユ・ピサロの「ロンドンのキューガーデン 大温室前の散歩道」(1892年)ですね。


0 件のコメント:

コメントを投稿

渡辺浩『日本思想史と現在』12

  そのとき『君たちはどう生きるか』の対抗馬 (!?) として挙げたのは、色川武大の『うらおもて人生録』(新潮文庫)でした。京都美術工芸大学にいたとき、『京都新聞』から求められて、就職試験に臨む受験生にエールを送るべくエッセーを寄稿したのですが、本書から「九勝六敗を狙え」を引用し...