竹図
淇水の竹林 緑なり 瀟湘 一片ひとひら 雲 浮かぶ
楽しみたいのだ自みずからが 贈るわけにはいきません
南海はつぎの中国梁・陶弘景のよく知られた詩を引用しているようです。
陶弘景「山中何の有る所ぞと詔問せられ、詩を賦して以て答う」
皇帝様から下問あり 「山中 何があるのだ?」と
「峰の上にはたくさんの 白雲 浮かんでおりまする
けれどもこれは私奴わたしめが ながめて楽しむだけでして
折角ですが皇帝に 差し上ぐわけにはまいりません」
「唐絵」のもっとも重要な一ジャンルに「詩画軸」があります。かつて僕は美術雑誌『月刊 水墨画』に「河野元昭が選ぶ水墨画 50 選」という連載を続けたことがあります。そのとき現在遺っている詩画軸のなかで、制作年代の確定できる最初の作品「柴門新月図」(藤田美術館蔵)を取り上げ、詩...
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