2025年4月11日金曜日

下川裕治『シニアになって、ひとり旅』2

 第1章は「デパート大食堂が花巻にあった」――シニア世代にとって懐かしきシャングリラであるデパート大食堂を求めて、下川さんが花巻へ旅立ちます。そして注文するのは、もちろんラーメンとカレーです。

カレーは家のカレーの味わいだった。カレー専門店のような鋭さはないが、ほっこりするような日本のカレーだ。その味が日本の米にマッチする。脇には福神漬けがちゃんと添えられていた。福神漬けはマルカンビル大食堂の演出のような気もした。……マルカンラーメンを啜り、カレーライスを口に運んだ。唸るような味ではなかった。味は及第点には達しているがそれ以上ではない。

 下川さんは「百貨店の大食堂はこれでなくてはいけないのだ」と独りごつのですが、やはりテーブルにあったにちがいない、ソースをかけて召し上がるべきだったんじゃ~ないでしょうか。あるいは生卵を一つ持ち込めば、及第点どころか💮満点になったと思いますよ( ´艸`)

 

0 件のコメント:

コメントを投稿

出光美術館(門司)「琳派の系譜」7

愛用する『能・狂言事典』(平凡社 1987年)から、「高砂」の「鑑賞」を引用することにしましょう。 編者のお一人である羽田昶さんは、能謡曲にまったく無知であった僕を親切に教導してくださった恩人です。 「光琳と能」「宗達と能」といった拙論をまとめることができたのも、ひとえに羽田さん...