このシンポジウムは2年後、高階秀爾監修『江戸のなかの近代 秋田蘭画と《解体新書》』(筑摩書房 1996年)という一書にまとめられましたが、以上3つが僕の儒学体験ということになります。体験というにはお恥ずかしいような体験ですが……。
この「儒教のかたち こころの鑑」展カタログ巻頭には、早稲田大学名誉教授の土田健次郎さんが「儒教とは何か」を寄稿、とても分りやすく解き明かしています。そのなかで僕がもっとも興味深く感じたのは、「中国では子の親への一方的献身が強調されるが、日本では同時に親の子への慈愛も要求する傾向があるとも言われる」という一節でした。これが日本儒教における性格の一つだというのです。
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