2024年6月5日水曜日

出光美術館「出光佐三、美の交感」3

もちろんこの展覧会にも出陳されていますが、ソフトな浦上玉堂という雰囲気があって、これまたすごくいいんです!! 佐三が放菴に興味を抱くようになったのは、このように放菴が佐三の故郷をモチーフにした作品を描いていたからでしたが、それだけではなく、大好きな江戸時代の画家たち、とくに仙厓義梵と有無通じる美意識を感じたためだったそうです。

 大伴旅人は酒仙万葉歌人として有名ですね。「令和」という年号が、旅人により九州・大宰府で開かれた梅見の会――その酒宴で詠まれた「梅花の歌三十二首」の序(『万葉集』巻5)にちなむことは、よく知られるところです。

しかし酒仙旅人といえば、何といっても「讃酒歌<酒を讃むるの歌>」13首(『万葉集』巻3)ではないでしょうか。そこで年号も「令和」じゃなく、「讃酒」にした方がよかったという私見については、かつてアップしたように思います。今年は讃酒6年ということになります()

 

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出光美術館(門司)「琳派の系譜」8

この二つの松は、『万葉集』『古今和歌集』の二集にたとえられ、松の葉の栄えは和歌の言の葉の栄えを意味し、つまりは天下泰平の象徴だというのである。 老人はなお松の徳をさまざまに物語り( クセ )、自分たちこそその松の精だと名を明かし、先に住吉へ行って待っていると言い残して小舟で 沖 ...