2024年4月4日木曜日

岩波ホール「山の郵便配達」5

 

この不幸な時代が岩波ホールに引導を渡す結果になったというわけです。さすが山田監督らしい鋭い見方だと感を深くしました。寅次郎はインテリを揶揄しながらもインテリの存在を肯定する人間だった――言われてみれば確かにそうだったなぁ!! もっとも監督は、今は反知性主義の不幸な時代であると規定していらっしゃいますが、それを言っちゃ~おしまいよという感じもします() 

岩波ホール閉館と、懐旧の情を込めるにふさわしい短詩形式の和歌は相性がいいのか、朝日歌壇にはたくさんの閉館を惜しむ歌が選ばれていました。マイ手帳に書きとめられた5首ばかりを……。


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