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2024年1月14日日曜日

日比野秀男『渡辺崋山』12


日比野さんが田原蟄居時代における最初の作品とする傑作に「鸕□捉魚図ろじそくぎょず」(出光美術館蔵)があります。「鸕□」の□は「茲」に「鳥」を書くのですが、僕のワードでは出てこない変な字です。鸕□とは鵜飼に使われる鵜のことです。日比野さんはここにも崋山の心境を読み取っています。つまり目先の獲物に夢中になっている鸕□が崋山であり、樹上でさらにその獲物を奪い取ろうとしている翡翠かわせみは、蛮社の獄で崋山を陥れた鳥居耀蔵を想定して描かれたのではないかというのです。

一方、佐藤康宏さんは自分の餌になったかもしれない鮎を奪われた翡翠を崋山に、奪った鵜を幕府に擬定しようとしています。これに対し、僕は異なった解釈を『月刊 水墨画』2014年4月号<河野元昭が選ぶ水墨画50選>に書いたことがあるんです。

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