2023年11月22日水曜日

出光美術館「青磁」8

 

 当然ここで李白「採蓮曲」の戯訳が登場するところですね() 愛読する『中国詩人選集』では「楽府」の部に入っていますから、古い楽府のタイトルをパクって李白が詠んだ擬古楽府のようです。

  西施で名高い若耶渓じゃくやけい 蓮の実を採る娘たち

  蓮の花越しおしゃべりに 余念なく笑いさざめいて……

  今朝したお化粧 日を受けて くっきり映る水底に

  香る袂たもとは風に舞い ひるがえりたり空中に


0 件のコメント:

コメントを投稿

皇居三の丸尚蔵館「近世の御所を飾った品々」6

 友松は晩年、桂宮家を創始した智仁 ともひと 親王のもとにしばしば出入りし、押絵の注文などを受けていたことが、記録から明らかになっているからです。畏友・河合正朝さんの『友松・等顔』<日本美術絵画全集 11 >(集英社  1978 年)によると、桂宮淑子 すみこ 関係の記録にある「...