ここから日中比較文化論へジャンプしたい誘惑に駆られますが、チョット待ったほうがよさそうです。日本にもやはり虫を闘わせる文化――蜘蛛合戦があるからです。ネットで調べると、鹿児島県の加治木蜘蛛合戦がとくに有名らしく、選択無形民俗文化財なるものに指定されているそうです。
人間は同じような遊びを考える動物なのでしょう。闘蟋の影響で蜘蛛合戦が生まれたと推測することもできるでしょうが、日本にもコオロギはいるわけですから、やはり別々のルーツをもつ文化なのでしょう。
このような静嘉堂の社会的貢献――いまの言葉でいえばメセナとかフィランソロピーという視点も取り入れられています。単なる静嘉堂名品展ではありません。それは中心となってキューレーションを行なった学芸員・吉田恵理さんの功績です。 「僕の一点」は宮川長春の「形見の駒図」ですね。カ...
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