この特別展を発展させて編集刊行された本書は、「鑑賞編」と「論考編」からなっています。前者は松竹梅をライトモチーフにした絵画工芸作品をカラー図版で紹介し、それぞれに解説を添えています。解説は簡にして要を得ており、しかも研究の成果がよく反映されていて、饒舌館長の独断と偏見とはわけが違います(笑)
後者は8人の研究者が松竹梅にまつわるテーマを設けて、それぞれ専門的な立場から論述を進めています。これまたすべて研究の成果ですが、脚注のついた論文と、もう少しやさしく書かれたコラムとに分かれています。
とはいえ、 宗眼 重信も 基本的には伝統的な障壁画の画題 方式 にしたがっています。花鳥之間の西側には富士之間があります。文字どおり 霊峰 富士 が描かれていたと推定される 部屋ですが、この部屋の南側には床の間が しつらえられて いました。 つまり富士之間は花鳥之間より格式が...
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