江天暮雪
(董其昌「画家霜景与烟景淆乱 余未有以易也 丁酉冬燕山道上乃始悟之題詩駅楼云」)
夜明けの角笛つのぶえ流れてく 柳の堤に寒々と
広がる林は真っ白で 枝垂しだれる枝もまばらなり
そこをトボトボ旅の人 かの邯鄲かんたんには行き着けぬ
霞かすみと霜のせいだろう 誰でも迷ってしまうはず
江戸時代中期に活躍した肉筆浮世絵師・宮川長春の筆になる絶品です。長春は尾張宮川村に生まれ、これを姓にしたと伝えられています。いつのころか長春は江戸に出て、菱川派や懐月堂派、さらに伝統的な土佐派をも学んで、もっぱら肉筆に創造の場を特化しました。やがて豊麗なる肉筆美人画様式をもっ...
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