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2023年5月18日木曜日

『國華』池大雅特輯号6

やがて吉澤氏の南画説は広く認められるようになったが、文人画説も廃れたわけではなく、『文人画粋編』(中央公論社 一九七四年~)のような大部の研究図録も出版された。このシリーズが日本南画だけでなく、中国文人画も含むものだったことを考えれば、『南画粋編』では具合が悪かったであろうが、これと相前後して日本の場合も「文人画」と呼ぶ若い研究者が現われ始めた。

中国文化に対する憧憬や中国文人画家に対する尊敬の念を重視して、社会的階層の違いをむしろ軽視するのだが、この文人画説も一定の広がりをみせるようになった。このように日本文人画・南画への眼差しはつねに注がれていたのだが、かつての強い美術史的関心と、高い評価は失われてしまったように思われた。

 

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