2023年3月25日土曜日

出光美術館「江戸絵画の華 第2部」2

言うまでもなく蘇東坡の「赤壁賦」を主題としたものです。蘇東坡が元豊5年(1082)、流されていた黄州(現湖北省黄岡県)にあって、自然と人間のあり方について考えた前後2編の「赤壁賦」のうちの「後赤壁賦」です。一般的に赤壁といえば、『三国志演義』に出るところ、後漢の末、魏の曹操が呉の孫権と蜀の劉備の連合軍と戦って敗れた赤壁の戦で有名な古戦場です。現在の湖北省嘉魚県にあるそうです。

一方蘇東坡が遊んだ赤壁は、黄州の郊外、長江左岸にある赤鼻磯です。これについては、小川環樹・山本和義選訳『蘇東坡詩選』(岩波文庫)の解説が興味深く感じられます。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿

皇居三の丸尚蔵館「近世の御所を飾った品々」6

 友松は晩年、桂宮家を創始した智仁 ともひと 親王のもとにしばしば出入りし、押絵の注文などを受けていたことが、記録から明らかになっているからです。畏友・河合正朝さんの『友松・等顔』<日本美術絵画全集 11 >(集英社  1978 年)によると、桂宮淑子 すみこ 関係の記録にある「...