貴方の美しいお国の工芸品は、私にとって目を喜ばせるのみならず、精神的文化の美しい精華であり、私はそれを、貴国の言葉を話さない者としてできる限り自分のものとしようと努めております。私は、日本美術を見て学ぶ私のやり方が、大方の日本美術愛好者ジャポニザンと比べて一歩先んじているとさえ思っています。大方の人々は日本の工芸品を感覚だけで愛しているように見えますが、一方私は同時にこの芸術の絶妙なる魂を楽しむように心掛けているのです。
桜と相性がよい文学は和歌でしょうが、漢詩だって負けてはいません。先に紹介した渡部英喜さんの『漢詩花ごよみ』に江戸末期に鳴った漢詩人・藤井竹外の七言絶句「芳野」が載っています。またまたマイ戯訳で紹介することにしましょう。 古き陵 みささぎ ――松柏 まつかしわ つむ...
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