貴方の美しいお国の工芸品は、私にとって目を喜ばせるのみならず、精神的文化の美しい精華であり、私はそれを、貴国の言葉を話さない者としてできる限り自分のものとしようと努めております。私は、日本美術を見て学ぶ私のやり方が、大方の日本美術愛好者ジャポニザンと比べて一歩先んじているとさえ思っています。大方の人々は日本の工芸品を感覚だけで愛しているように見えますが、一方私は同時にこの芸術の絶妙なる魂を楽しむように心掛けているのです。
友松は晩年、桂宮家を創始した智仁 ともひと 親王のもとにしばしば出入りし、押絵の注文などを受けていたことが、記録から明らかになっているからです。畏友・河合正朝さんの『友松・等顔』<日本美術絵画全集 11 >(集英社 1978 年)によると、桂宮淑子 すみこ 関係の記録にある「...
0 件のコメント:
コメントを投稿