「江戸絵画史の富士山図 饒舌館長ベスト10」となれば、当然ながら谷文晁が登場することになります。そこで今回は静岡県富士山世界遺産センターが所蔵し、展示もされている「富士山図」を選びました。出来映えがすぐれていることはもちろん、享和元年(1801)の年記があり、文晁のお父さんである漢詩人・谷麓谷のすばらしい七言絶句賛が加えられているからです。主催者に対するソンタクも若干あったかな(笑) 麓谷賛の戯訳は配布資料に載せましたが、改めて紹介することにしましょう。
一夜天功聞古今 神の一夜の創造は 世に知れわたる昔から
名山高矣太湖深 そびえる富士と 麓なる 大きく深き湖よ!!
今図岳様臨澄水 今 山容を描かんと 墨 山頂の水で磨りゃ
定是游山共慰心 登山の思い出よみがえり きっと心も和なごむだろう
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