2021年9月26日日曜日

近藤先生の面白授業2

 

 これは近藤さんが長年つとめた多摩美術大学での話です。はじめは正統的な美術史の授業をやっていたけれども、あるとき学生たちのために大ヘンシンを遂げたのです。その転機は、1995年の中国滞在にあったそうです。学生たちに魅力ある美術史――つまり、学生たちにとって面白い美術史を講じようと思ったわけで、それが『近藤先生の面白授業』というタイトルに反映しているのです。

拝読すると、たしかに学生たちが面白がったことは容易に想像できますが、その何倍も近藤先生自身が面白がっているという感じです。あるいはタイトルも『近藤先生が面白がる授業』の方がよかったかな() 


0 件のコメント:

コメントを投稿

すみだ北斎美術館「北斎をめぐる美人画の系譜」5

   もっとも僕は、かの狂歌絵本『隅田川両岸一覧』を文化3年(1806)の出版と考えるので、この年までを宗理型美人(狂歌絵本)時代としています。そして滝沢馬琴との合作ともいうべき読本の傑作『椿説弓張月』が出版され始めた文化4年から、還暦までを読本時代と名づけています。ちなみに『花...