そのうちの1点が、豪華図録『ザ プライスコレクション』(小学館)に紹介されています。解説を担当するのは、去年「饒舌館長」に『水墨画入門』(岩波新書)へのオマージュをアップしましたが、その著者・島尾新さん――この絵の魅力をお馴染みの島尾文体で熱く語っています。この秀作も出光美術館に入ったプライス・コレクションのなかに含まれているにちがいありませんから、間もなく皆さんも実見することができるでしょう。
日本では10年ほど前、鳥取県立博物館で特別展「因幡画壇の鬼才 楊谷と元旦」が開催され、広く画名が知られるようになりました。僕はそのカタログを見ただけですが、楊谷の細かい毛描きの妙に、妙に心を動かされました(笑) その楊谷は酒仙画家であったようで、愛用する澤田章編『日本画家辞典』には、次のようなエピソードが伝えられています。
0 件のコメント:
コメントを投稿