渡部さんは、「中西進氏は『万葉集』の七夕の歌は妻訪い婚の風習の反映で、天の川を渡るのは牽牛であるとしています。中国では織女が天の川を渡りますから、逆になっています」と書いています。これはおもしろい……と思ってチョット調べたところ、さすが、中西さんや渡部さんです!! おっしゃるとおりであることが判ってじつに愉快でした。まず中国ですが、『諸橋大漢和辞典』で「織女」を引くと、「俗説に、七月七日の夜、天河を渡って牽牛星と交会するという」とありますから、確かに天の河を渡って会いに行くのは織女の方です。また金井紫雲の『東洋画題綜覧』に「七夕」を求めると、つぎのような説明がありました。
2020年7月10日金曜日
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渡辺浩『日本思想史と現在』12
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