この写真を見ていると、はじめて仰ぎ見て「すごいなぁ」と感じ入った日のことが、夢のようによみがえってくるんです。もっとも、衣文に刻まれる千仏など、この写真ほどはっきりとは見えなかったような気もしますが……。
それは1989年5月17日のことでした。すでにアップしたことがありますが、そのころ僕は、北京日本学研究センターの派遣講師として北京で生活していました。2日前の15日、朝5時半に起きて、宿舎の友誼賓館近くにある人民大学售票処へ、大同までの切符を買いに出かけました。售票処というのは乗車券発売所のことです。
当日の切符はもちろん、翌日のもなく、ようやく17日の95次・特快・硬座をゲットしました。硬座というのは、2等車の座席という意味です。
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