2019年7月13日土曜日

山種美術館「速水御舟」4


マイベストテンをもとに、このような僕の御舟観をしゃべっていたら、あっという間に90分が過ぎちゃいました。そのときに配った資料から、御舟の言葉を中心に、重要なものを引いておきたいと思います。

ちなみに、静嘉堂文庫美術館が御舟とちょっと関係をもっているというのは、実にうれしいことです。先日レポートしたように、我が館が誇る俵屋宗達の傑作「関屋澪標図屏風」をメトロポリタン美術館の「源氏絵展」に貸し出しましたが、この特別展は多くのアメリカ人を魅了し、成功裏に終了しました。

この「澪標図」の右上には、明石が乗る船が描かれていますが、あるとき御舟はこの船の描写を見て感動おくあたわず、「御舟」という号をみずからに与えたと伝えられています。「関屋澪標図屏風」がなければ、「御舟」というあまりにも美しい画号は誕生しなかったのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿

7日間ブックカバーチャレンジ⑤

      現代最高の和歌研究者 ・久保田淳さん渾身の一書がまた世に出ました!!  「日本人をとらえる百の歌の宴」(コシマキ)です!!  文庫本とはいえ532頁――ハナから通読はあきらめて、好きな一首から拾い読みして いくのがおススメです。近世の四大注釈書を駆使した 久保田さんの...