2019年1月16日水曜日

サントリー美術館「扇の国、日本」1


サントリー美術館「扇の国、日本」<120日まで>

 クーラーがどんなに発達しても、夏になるとお扇子を持つ日本人は少なくないでしょう。梅雨があけたころ贈られると、描かれた絵を開いて見るだけで、あまり扇子を使わない僕でも、ちょっと涼しくなったような気分になります。この扇子に焦点を絞ったオススメの特別展が、サントリー美術館で開催中です。カタログの「ごあいさつ」から、一部を紹介しておきましょう。

「扇」は、日本で生まれ発展したものです。その起源は詳らかではありませんが、早く十世紀末には中国や朝鮮半島に特産品としてもたらされています。中国の文献には、それまで一般的だった団扇[うちわ]と区別して、折り畳む意味の「摺」の文字をあてた「摺扇」[しゅうせん]「摺畳扇」[しゅうじょうせん]や、「倭扇」[わせん]などと登場しており、扇が日本のオリジナルであったことを物語っています。

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