2018年12月22日土曜日

イセ・ベトナム・シンポジウム「現代アートと伝統」16


ベトナムは国家が公認しているだけで、53もの少数民族がいる多民族国家です。しかも、ベトナム総人口の10%を占めているそうです。中国の場合、あの広い国土に56少数民族であり、3%程度を占めるにすぎないことを考えると、ベトナムは完全な多民族国家です。
その少数民族は、ヴェト・ムオン語、モン・クメール語、タイ語、メオ・ザオ語、混成語、マラヨ・ポリネシア語、シナ語、チベット・ビルマ語の8語系に分けられるそうです。なお、多数民族のキン族も、ヴェト・ムオン語系に属しています。ベトナムは東南アジア世界の縮図といってもよい国のように、僕には感じられました。

そのうちの22少数民族が、このズイゥ・カンという醸造酒を現在も醸しているのです。『地球の歩き方 ベトナム』では、少数民族のムオン族だけが醸しているように書かれていますが、少数民族のあいだに広く行なわれていたようです。というよりも、先の報告書によると、多数民族のキン族も造るようですから、ズイゥ・カンはもうベトナムの伝統民族酒と呼んでよいことになります。

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