2017年11月29日水曜日

出光美術館「書の流儀Ⅱ」3


 蒋蔵園とは、清時代に活躍した詩人にして劇作家で、一般的には蒋士銓という名の方で通っています。かのグルメ詩人・袁枚[えんばい]と並んで、両才子とたたえられたそうです。

近藤春雄編『中国学芸大事典』には、「その詩は黄山谷を宗として、最も七言古詩に長じ、気力渾厚で縦横の妙を発揮した。詩文集を忠雅堂集といい、また詞曲をよくして紅雪楼九種曲(蔵園九種ともいう)があり、また銅絃詞がある」とあります。

確かに、袁枚と比べると気力渾厚という感じもしますが、清新の魅力に富む点で、両者は気脈を通じているようにも感じられます。いずれにせよ、この『忠雅堂集』を、山陽は『蒋蔵園集』と呼んだのでしょう。

その蒋士銓に「十寒詩」なる連詩があるらしく、全部を知りたいと思ってネット検索をかけてみましたが、空振りでした。それはともかく、「四寒詩巻」を「僕の一点」に選んだのは、ネコ好き館長がギャラリーを回ると、まず「寒猫」という詩が目に飛び込んできたからです。例によって、戯訳を試みてみました。

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