野口さんは『美術史家、大いに笑う』(2006年)というチョッと変わったタイトルの論文集に、「《如拙道人の筆に擬す》とは、これ如何――池大雅筆『柳下童子図屏風』序説」という興味深い論文を発表したんです。『美術史家、大いに笑う』とは、これ如何? 佐藤康宏さんが編集してくれた僕の大学退職記念献呈論文集です!! 僕は夏目漱石になったような気分です(!?)
出光佐千子さんは10年ほどまえ『出光美術館研究紀要』21号に「池大雅における室町文化憧憬の一様相」という、これまた興味深い論文を発表しました。野口さんによって端緒が開かれた大雅と室町水墨画の関係から、大雅による翻案のアイディアと方法へ研究を進めたのです。両者から僕も多くを学びましたが、ここでは大雅「瓢鯰図」の画面左上の書かれた大典和尚の賛に注目してみたいと思います。

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