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2026年6月3日水曜日

山種美術館「開館60周年記念 川合玉堂――なつかしい日本の情景」5



  

 このような決して平坦ではない道――それは日本の歩むべき道であり、また玉堂みずからがたどらなければならない道であったはずです。第1回日展の審査員に選ばれた玉堂
でしたが、その時代を考えれば、その栄光に酔っている暇など一瞬たりともなかったでしょう。

このように僕が考える理由は、昭和11年に描かれた「冬嶺松秀」(山種美術館蔵)という作品があるからです。両者を比べてみると、「朝晴」は「冬嶺松秀」をもとにした作品であることが一目瞭然です。しかしその画面感情は何と異なっていることでしょうか。「冬嶺松秀」はどこか明るく伸び伸びとしており、林の間を抜けていく馬と人は、大地によってしっかりと支えられています。ほかの玉堂作品と共通する、日本人のをいやす抒情やおだやかな郷愁に満ちています。




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山種美術館「開館60周年記念 川合玉堂――なつかしい日本の情景」5

    このような決して平坦ではない道――それは日本の歩むべき道であり、また玉堂みずからがたどらなければならない道であったはずです。第1回日展の審査員に選ばれた玉堂 でしたが、その時代を考えれば、その栄光に酔っている暇など一瞬たりともなかったでしょう。 このように僕が考える理由は...