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2025年11月25日火曜日

東京国立博物館「運慶」


東京国立博物館「運慶 祈りの空間 興福寺北円堂」<11月30日まで>

 残すところあと5日となりました。奈良・興福寺の北円堂から運慶のノミになる弥勒如来が東京上野へ飛来して、その特別展が東京国立博物館本館特別5室で始まったのは、めでたき重陽の日でした。弥勒如来だけではありません。かの無著と世親も一緒に連れて来てくれたんです。

 運慶――僕がもっとも尊敬する仏師です。お像の前に立ったら、いや、額づいたら、もう何も考える必要はありません。考えてはなりません。ただ凝視し、対面させていただき、しかるべき時が経ったら、独り静かに会場をあとにすればよいのです。もし何かそのお像について、運慶について、鎌倉彫刻について考えたいのなら、上野公園へ出てからにすべきです。

 現代人が会場で、大脳や小脳を働かせたりしてはなりません。それはお像に対して不遜であり、運慶に対して失礼です。つまり仏教彫刻ではなく、仏様として見るべきなのです。内覧会で凝視するうちに、そう確信するようになりました。もちろん僕は、この特別展をNHK青山文化講座「魅惑の日本美術展」で取り上げました。しかし、ただ凝視せよと言ったのでは90分もちませんから、いろいろと独断と偏見を開陳しましたが……( ´艸`)

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