2025年10月27日月曜日

出光美術館「琳派の系譜」13


あるいは、フロイトのいう「超自我スーパーエゴ」なのでしょう。「民族の過去の伝統は超自我のイデオロギーの中に存在している」そうですが、江戸時代の教養人にとって、能謡曲は超自我みたいなものでした。今の言葉でいえばDNAでしょうか。超自我もDNAも確かに存在していますが、しかと意識される瞬間ないのです。

 

俵屋宗達の「松島図屏風」(フリーア美術館蔵)は「高砂」のイメージを絵画化した作品であるというのが持論なのですが、それと比べるとずっと微弱なあるかなきかの関係なのです。あるいは、そのように感じられるとう方が、より一層正確かもしれません。しかしまったく無関係であったとは、9月26出光美術館(門司)で観て以来どうしても思えなくなってきているです。 

 

0 件のコメント:

コメントを投稿

ブックカバーチャレンジ③

     1997年にブリュッケより出版され、その後新版も出された単行本がちくま学芸文庫に収められました。長文の文庫版自著解説「『ジャポニスム』は理解されてきたか?」を加筆している点に、真摯な研究者である馬淵明子さんが象徴されています。拙著『北斎と葛飾派』<至文堂版日本の美術>に...