構図は左右隻の対照がよく考えられ、屏風としての意匠性も明快で、写生的な描写と工芸的な仕上げがみごとに融合しています。だからといって、落款印章のない本屏風を光琳筆と断定することはむずかしそうですが、光琳と密接に関係する作品であることは、抱一の鑑定を待つまでもなく確実でしょう。
構図は左右隻の対照がよく考えられ、屏風としての意匠性も明快で、写生的な描写と工芸的な仕上げがみごとに融合しています。だからといって、落款印章のない本屏風を光琳筆と断定することはむずかしそうですが、光琳と密接に関係する作品であることは、抱一の鑑定を待つまでもなく確実でしょう。
このような静嘉堂の社会的貢献――いまの言葉でいえばメセナとかフィランソロピーという視点も取り入れられています。単なる静嘉堂名品展ではありません。それは中心となってキューレーションを行なった学芸員・吉田恵理さんの功績です。 「僕の一点」は宮川長春の「形見の駒図」ですね。カ...
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