2025年4月18日金曜日

クリス&クルス『芸術家伝説』5

 

しかしそんな比較は専門家に任せることにして、日本東洋美術が大好きなあなたには、大西先生の「日本・中国の芸術家伝説」をまず読んでほしいんです。画家を中心とする日中芸術家のエピソードに心を動かされ、オトガイを解き、そしていくらなんでもホンマかいなぁと疑ったりすることでしょう。ともかくもおもしろいことは饒舌館長がゼッタイ保証します!! そしてもし興味があったら、大西先生の「訳者追記」も読んでほしいと思います。

さらに越川倫明さんの「復刊に寄せて」もおススメですよ。この『画家伝説』が、ヒトラーの『わが闘争』を強く念頭において書かれた書物であるという、トロント大学のイヴォーヌ・レヴィによる新説が紹介されているからです。端的にいえば、ヒトラー批判の書であったというのです。


0 件のコメント:

コメントを投稿

静嘉堂文庫美術館「静嘉堂の重文・国宝・未来の国宝」2

   このような静嘉堂の社会的貢献――いまの言葉でいえばメセナとかフィランソロピーという視点も取り入れられています。単なる静嘉堂名品展ではありません。それは中心となってキューレーションを行なった学芸員・吉田恵理さんの功績です。   「僕の一点」は宮川長春の「形見の駒図」ですね。カ...