薩都刺「遊西湖 六首」4
春を惜しんでその舟で 一夜 明かしたものでした
酔って渇いた喉――呉姫が 夜中にミカンを剝いてくれ……
一夜の恋人だしぬけに 妾わらわの幼名おさなな呼んだので
首こうべ廻らし微笑んで 灯火の陰に隠れたの
もっとも慶長 6 年といえば、友松が桂宮家に出入りし始めたころですから、挨拶代わりの自己紹介、ブッチャケていえば売り込み作戦だったかもしれませんが、これは友松のために言わないほうがよかったかな ( 笑 ) 当時智仁親王は弱冠 22 歳、千年の齢を保ちつねに緑を失わないトキ...
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