2023年7月7日金曜日

今日は七夕

 

 今日の「天声人語」に、『万葉集』から名もなき歌人の「この夕ゆうべ降り来る雨は彦星のはや漕ぐ船の櫂かいの散りかも」という、チョット『新古今』調の佳吟が引かれていました。この万葉歌からも明らかなように、日本では彦星が織姫に逢いに行くことになっています。つまり彦星→織姫で、これは妻問い婚の反映だといわれているようです。

興味深いことに、中国では反対に織姫が彦星に逢いに行くことになっています。しかし殷周家父長制が成立してから織姫→彦星になったにちがいなく、それ以前の夏シャー時代は、中国も妻問い婚であったろうというのが独断と偏見です(笑) 

それでは渡辺英喜さんの『漢詩歳時記』から、漢・無名氏の「古詩十九首 其の十」をマイ戯訳で……。前漢の枚乗なる人の詩だという説もあるそうですが、どちらでもいいでしょう。先の「この夕……」に合わせて、ミソヒトモジにしてみました。

 大空の遥か遠くに彦星が…… 輝く織姫 天の川の辺

 しなやかにまた嫋たおやかに手と指で リズムをつけて機はたの杼運ぶ

 綾模様ずっと片思かたもいゆえ乱れ 雨のごとくに流れる涙

 天の川清らかに澄み浅い上 けっこう二人は近くいるのに……

 滔々とうとうと流れる川に隔てられ 見つめ合うだけ話もできず

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