2023年7月23日日曜日

『荻生徂徠全詩』第2巻11

すでに戯訳をアップしたことがある、饒舌館長おススメの大窪詩仏はそのチャンピオンでしょう。しかし徂徠の弟子である服部南郭に、早くもそのような傾向が看取される点がとてもおもしろく感じられます。南郭が徂徠とともに、古文辞学派とか蘐園学派けんえんがくはとして、ひとくくりにされるグループを代表する詩人にもかかわらず……。ここで取り上げたいのは、徂徠の「題画 三首」のなかの一首ですね。

 詩を取り上げて比較すりゃ

 好きになれない晩唐詩

 ハマグリ・シジミ――それに似て 珍味だけれどイカモノで

 帝みかどの食膳係だけ 試食をすれば十分だ

 

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