結句の「欵乃」は正しく書けば「欸乃あいない」で、八代亜紀の名とともに思い出される舟歌のことだそうです。いや、八代亜紀は「舟唄」だったかな?
椿山は「元人の詩を録す」と書いているので、さっそく中国の「詩詞検索」「中華詩詞網」で検索をかけてみました。すると今や、この七言絶句は謝応芳という人の詩であることが、たちどころに分かっちゃうんです‼ 謝応芳が元末明初に活躍した文人詩人であることも、彼の詩集『亀巣稿』に「江山漁楽図」と題して載っていることも……。
おそらく謝応芳が「江山漁楽図」を見て、この七絶を詠んだのでしょう。あるいは着賛したのかも? 画家の名はわかりませんが、たとえば元末四大家の一人・呉鎮にはこの画題の作例があったようです。椿山は『亀巣稿』を見てインスピレーションを得たのでしょう。
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