「僕の一点」は円山応挙の「懸崖飛泉図屏風」ですね。京都の個人宅でこの屏風をはじめて見て感を深くしたのは、2000年12月18日のことでしたが、相前後してプライス・コレクションとなりました。3年後『國華』で「プライス・コレクション特輯号」が組まれることになったとき、この傑作はぜひ僕に紹介させてほしいと、主幹の辻惟雄さんにお願いしたのでした。
いま『國華』1290号を書架から引っ張り出してきて、ながめながらこの「饒舌館長ブログ」を書いています。
その蓋表に、金泥、銀泥、白彩 、呉須 をもって、松が絵付けされています。「光琳松」と呼ばれる単純化された松の形 ――チョッとクラゲを思わせる形は、日本絵画の特徴ともいうべきシンプリシティーの極致だといって もよいでしょう。 それを頭に乗せた松全体のフォルムが、とてもやさしい こと...
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