これらの事実を考えると、静嘉堂の『倭漢朗詠抄』というのも『倭漢朗詠集』の意味だということになるでしょう。和漢詩歌のなかからすぐれた佳句を抄録したものというような意味なのでしょうか。そうだとすれば、いよいよもって詞華集アンソロジーと呼ぶにふさわしいということになります。『諸橋大漢和辞典』を引くと、「抄」には「うつし」の意味がありますから、あるいはこれかもしれません。
先日、静嘉堂@丸の内オープン記念展「響きあう名宝――曜変・琳派のかがやき――」が終りましたが、この記念展にこれが出陳されないはずはありません。そのカタログ解説を引用しておきましょう。
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