2022年12月22日木曜日

浅田次郎「吾輩はゲコである」6

 

白楽天「陶潜の体に効ならう詩 その五」

  朝は独りで酔い歌い 夜も独りで酔って寝る

  まだ壷に酒 残るけど もう三回も独り酔う

  言うな‼ 酒量が少ないと 飲めばソク酔う――最高だ

  一杯あるいはもう一杯 三・四を越えず多くても

  それですっかりいい気分 余計なことはみな忘れ

  さらに一杯 無理に飲みゃ 陶然――やなことみんなパー

  一升酒の呑み助は 多けりゃいいと思うけど

  酩酊しちゃえば酔っちゃえば オイラとちっとも変わらない

  大酒飲みとは可笑しいなぁ ただ酒代さかだいがかかるだけ

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出光美術館(門司)「琳派の系譜」9

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