画面右上に款記があって、瀧和亭の先生であった椿椿山が北宋画家の筆意にならって描いた「旧本」を、臨模した作品であることがわかります。後期高齢者の身にしみるような七言絶句が一緒に書かれえていますから、お馴染みの戯訳で掲げておきましょう。
凛りんとした艶つや 枝まばら 秋の光に擢ぬきんでる
茅屋ぼうおくに座し眺めれば 俗なき幽趣に昇華する
摘んでモジャモジャした鬢びんに 簪かんざしみたいに差してみた
白髪頭しらがあたまをその黄菊 笑っているのか――恥ずかしや!!
実はさる 3 月 29 日の土曜日、この「桜 さくら SAKURA 2025 」展にちなんで、「桜を描いた名品佳品 饒舌館長ベストテン」と題する講演を、いや、口演をやらせてもらいました。会場は山種美術館から歩いてすぐのところにある國學院大學院友開館、足元のよくないなか、 1...
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