ブッチャケていうと、僕が知る鉄幹の歌は、高野公彦編『現代の短歌』(講談社学術文庫)に載る30首ほどだけでした。これに漏れている一首だけに、ことさら心に沁みたのかもしれません。
しかしこの一首は、鉄幹を理解するための鍵となる三十一文字のように思われてなりません。鉄幹の一生と文学はここに収斂していくんだといっても、言いすぎではないような気がします。男として何と潔く、美しく、セクシーなのでしょう。
人の屑くずわれ代り得ば今死なむ天の才なる妻の命に
かつて「桃山美濃陶試論」 (『美術史論叢』17 2001年 ) なる 拙文を書いたとき俎上にのせた作品ですが、そのときは 『世界陶磁全集』の 図版をみながら 考えた だけでした。 しかし 実際に 会場で みると 、 図版に倍する素晴らしさだったので 「僕の一点」に選んだので...
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