2022年7月15日金曜日

追悼 田沼武能先生10

 

実をいうと家蔵『時代を刻む貌』は、田沼武能先生と多田亜生さんから頂戴した大切な1冊なのです。多田さんは長いあいだ親しくさせてもらってきた素晴らしい編集者です。内表紙に田沼先生の墨痕淋漓としたサインがあり、「武能」という朱文方印が捺されています。多田さんがそのころクレヴィスの仕事をされていたので、田沼先生からサインをもらって僕にプレゼントしてくれたのでした。

先日、『朝日新聞』のコラム「折々のことば」に、鷲田清一さんがとてもいい田沼先生の言葉を引用されていらっしゃいましたので、これも紹介させていただくことにしましょう。

映された子どもたちのように、明るい笑顔でお地蔵さまと接していられるのは、戦後日本は戦争をおこしていないからだ。


0 件のコメント:

コメントを投稿

鎌倉国宝館「扇影衣香」4

          目出度い雪が彼方まで 驚くほどに降り積もり     目出度い雲が天上の 果てまで暗く してる けど     地上はまるで満月の 夜かと疑う明るさで     山には白雲 棚引いて きらめく朝日を 浴び てる よう     舞うがごとくに降る雪は ひらひら 散って...