2022年5月12日木曜日

蕪村唐寅試論6

 

これまで唐寅詩の戯訳は、「酒を進める歌」「猫を責む」「平湖夜泛図賛」の3首ほどをアップしましたので、それ以外を『唐寅集』<中国古典文学叢書>から紹介することにしましょう。

興味深いことに、唐寅は中国に来ていた彦九郎という日本人ととても親しかったんです。彼が日本へ帰るときハナムケに贈った七言律詩「彦九郎日本に還るに詩を作りて之れを餞とす 坐間の走筆甚だ工みならざる也」の戯訳をまずお目にかけましょう。これは『國華』拙論にも使い、戯訳も註に厚かましく掲げちゃったのですが、ちょっとバージョンアップしてみました。

0 件のコメント:

コメントを投稿

サントリー美術館「絵金」3

  高知県立美術館では一九九六年と二〇一二年に大規模な絵金展を開催していますが、約二百点現存する芝居絵 屏風のほとんどは、神社、あるいは自治会や町内会、公民館などに分蔵されており、絵金の作品をまとまった形で観ることができる機会はめったにありません。 一九六六年に雑誌『太陽』で...